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2014/09/08

書籍 「戦略」大全/マックス・マキューン(著)

「戦略」大全
マックス・マキューン(著)、児島 修(翻訳)
出版社:大和書房(2014/5/22)
Amazon.co.jp:「戦略」大全

 

20140830

英米で絶賛を受けたベストセラー、上陸!

グーグル、フェイスブック、アップル、ディズニーなど、
世界的企業の戦略が一気に身につく!

名だたる企業を研究し尽くした、新しい「戦略の教科書
戦略思考を手に入れる「24の原則」と「28のツール

 

ウォーリック・ビジネス・スクールでMBAとPh.D.を取得し、世界的企業から中小企業まで、大小様々な企業のコンサルティングを担当する著者が、企業の成長のカギとなる考え方を「24の原則」にまとめた一冊です。

戦略の立案から伝達、管理、応用までを、成功事例から陥りやすい落とし穴まで網羅した「戦略書」として、大手コンサルティング企業も使用している「戦略ツールキット」も簡潔にまとめられています。

本書は、6部で構成されています。

  • ・第1~5部までは、
    • 様々な規模の企業のリーダーやチームが、戦略の策定や実行において直面する課題を解決するための「24の原則」について、詳しく解説しています。
    • 「戦略家になる心構え」「戦略家としての考え」「戦略の策定」「戦略で勝つ」「戦略を生かす」と、戦略の策定から実践までを順番に記述されていますので、戦略プロセスを効果的なものにするヒントを得ることができます。
    • その過程で有効な原則について、原則の概要や重要性、原則実行時の課題や成功基準及びチェックリスト、まとめ、と全て統一した構成で簡潔に整理されていますので、ポイントを理解することができます。
  • ・第6部では、
    • 重要なツールキットとして、「28のツール」の概要と使い方が解説されています。
    • 原則の解説の中でも、活用できるツールを紹介していますので、適時参照しながら読んでいけば、理解を深めることができます。
    • 各ツールキットは簡潔にまとめてありますので、ツールの概念や活用ポイントを理解するのに役立ちます。

本書で解説されているツールを理解すれば、有効な戦略を立案し実行できるわけではありませんが、戦略的な思考を高め、戦略的なリーダーになるためのヒントを見出すことができる一冊です。

また戦略策定や実行時に迷った時やツールを再度確認したい時などに、都度読みかえして確認できる書籍でもあります。

戦略を創造的かつ人間的な側面からとらえようとする考えと、数字に基づく分析的な側面からとらえようとする考えに二分できるのだ。
この2つのアプローチはともに重要だ。
戦略を考えるうえでは、これらのアプローチの最適なバランスを状況に合わせて検討することが大切になる。

 

戦略のアプローチ

市場が落ち着き、現状に満足している場合は、予測可能な方法で計画を立て、適応を続ける。

市場が活発で、自社の状況を変えたい場合は、製品やサービス、方向性などを改善するために、創造性を重視したアプローチをとるべき。

「創造的なツール・原則」と「分析的なツール・原則」の併用

ある特定の戦略への過度の依存は危険である。

  • ・分析や創造性、行動を無視してしまえば、それは戦略の全体像を見逃すことになる。
  • ・組織によっては定番の戦略的アプローチが既にある場合もあるが、そのアプローチが上手く機能しているか、改善すべき点はないかを注意深く検討する。

自社の戦略へのアプローチが、分析的なのか創造的なのかを見極め、そのアプローチが現在の状況に適したものなのかを判断する。

戦略に関する基本的な質問

組織の未来を形づくるには、目標を目指すために全員が取り組む必要がある。

戦略では、組織内外の人間すべてを考慮し、組織の未来についてのチャンスとリスクの両方を視野に入れる。

このプロセスを、想像力や意欲、創造力を駆使して、顧客や製品、資源を理解することで探る。

1.目標は何か?

2.可能なことは何か?

3.目標達成のために何ができるか?

4.新たな機会に反応し、計画を修正すべきタイミングはいつか?

 

本書の目的は、戦略を使って「本当に欲しいものを手に入れるために、いま何をすべきかを明確にすること」であり、戦略を実践的なものにすることだ。
効果的な戦略の手段やプロセスは数多くある。
だが、戦略の核心部分は戦略を使う人間にある。
戦略とは、目標を達成するために、あなたが何を理解し、どのように考え、どう行動するかなのだ。

 

まとめ(私見)

著者は、MBAと博士号を修得されているのでアカデミックな知識に加え、さらに大手からベンチャー企業に至るまでの様々なコンサルティング経験を持ち合わせています。

本書は、著者の経験に基づいた「知識」と「実践」の両面から、「戦略とは何か」「戦略の策定と実行」についての概念を簡潔に解説していますので、最前線で活躍されているリーダーの方々だけではなく、戦略論に興味ある方々にとって、プロセスにおける課題解決策や有効なツールの全体を俯瞰することができます。

しかし、手法やツールを活用することで戦略が策定・実践でき、成功するわけではないことは、周知のことと思います。

著者も指摘しているように、質の高い戦略家になるためには、

  • ・自分自身の考えから始め、物事の因果関係を見極める。
  • ・戦略の手段とモデルの基礎を学び
  • ・現状を確認して起きている事を把握し、流れを読み、チャンスをつかむ。

ことが必要です。

過去の傾向を見極め、数手先を読みながら、未来を具体化するために何をすべきか、創造的な方法で未来のための行動を創り出す。

創造的なプロセスでは直感が大きな役割を果たすとも言われていますが、その能力は訓練によって高められるし、「気付き」を得る力も磨くことができると信じています。

そして、それらをチームに展開し、アイデアを出し合い、チームで実現する能力も強化できるはずです。

 

「24の原則」と「28のツール」

以下に、「24の原則」と「28のツール」のタイトルをご紹介しますので、興味あるテーマや解決策を見出したい課題などがありましたら、詳細は本書をご確認ください。

但し、特に「戦略ツールキット」は、

  • ・著者が選定した基準は、企業の現場で人気が高く、最も使用されており、影響力もあり、実用に有効だと実感されたツールですが、
  • ・各ツールは、概念を図式化し、ポイントをわかりやすく整理されています。

しかし、各ツールの詳細を修得するためには、専門書籍を確認することをお薦めしますし、実際に活用するためには、活用と修正を繰り返しながら自分たちのものにしていくことが必要です。

24の原則

第1部 戦略家になる心構え
01.未来を形づくる
02.計画する前に考える
03.戦略的思考を身につける
04.戦略を伝える

第2部 戦略家として考える
05.リアクションは、計画と同じくらい重要
06.リスクをとる(不確実性のギャップを乗り越える)
07.周りを観察する
08.「青い芝生」を探す

第3部 戦略の策定
09.全体像を見る
10.ポジション、意図、方向性を見つける
11.強みを探す
12.戦略的な意思決定と選択をする
13.競争環境に適応する

第4部 戦略で勝つ
14.戦略ゲームに勝つ
15.新たな市場をつくる
16.戦略グループに差をつける
17.ビジネスを繰り返し成長させる
18.グローバル化を成功させる
19.自社の強みを知る

第5部 戦略を活かす
20.戦略プロセスを管理する
21.戦略マインド養成会議をつくる
22.変化を管理し、戦略を機能させる
23.起こり得る問題を理解する
24.社会を倒産から救う

戦略ツールキット

01.ストラテジー・クエスチョン-戦略策定の基礎となる強力なツール-
02.SWOT分析
03.ポーターのファイブフォース分析
04.ポーターの基本戦略
05.バーゲルマンの戦略ダイナミクスモデル
06.ポーターの価値連鎖
07.コア・コンピタンスとリソース・ベースト・ビュー
08.野中と竹内の知識スパイラル
09.マッキンゼーの7Sフレームワーク
10.シナリオプランニング
11.アンゾフの成長マトリクス
12.BCGのプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント
13.キムとモボルニュのブルーオーシャン戦略
14.グレイナーの成長(と転換点)モデル
15.トレーシーとウィアセーマの価値基準
16.カミングスとウィルソン:オリエンテーションと活性化
17.レヴィンのフォースフィールド(力の場)分析
18.コッターの変革の8段階
19.キャプランとノートンのバランスト・スコアカード
20.レビニアクの戦略実行モデル
21.ハマーとチャンピーの業務プロセスの再設計
22.ミショーとトエニの戦略オリエンテーション
23.バーゲルマンとグローブの戦略の「儲け」モデル
24.アージリスのシングル/ダブルループ学習
25.ミンツバークの意図的戦略と創発的戦略
26.ジョンソンのホワイトベースモデル
27.プラハードのBOP(ボトム・オブ・ザ・ピラミッド)
28.ステイシーの複雑性がもたらす戦略

 

 

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「戦略」大全
マックス・マキューン(著)、児島 修(翻訳)
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