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2012/11/08

富士通の2012年度上期決算(第2四半期2012年4~9月)は海外不振で赤字、通期予想も下方修正

先日は、NEC及び電機各社の2012年度上期(第2四半期2012年4~9月)決算と通期予想を整理しました。
今回は、NECと同様、ITサービスが主流の富士通の決算概要を改めて整理します。

20121108fjitu_2q_1

国内を中心に伸ばして7月予想通りとなりましたが、欧州を中心に海外事業の落ち込みが大きく影響して、売上が減収となり最終損益が赤字となりました。
また、通期予想も下方修正しています。

 

各指標の概要は、以下の通りです。

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  • 売上高:2兆718億円(前年同期比:1.0%減)
    国内を中心に伸ばして7月予想通りとなりましたが、欧州を中心に海外事業の落ち込みが大きく影響しています。
  • 営業利益:76億円(前年同期差:6億円増)
  • 経常利益:29億円(同49億円増)
  • 純損益:△110億円(同168億円減)
    税金負担に加え、子会社の厳しい状況が影響しています。

 

なお、2012年度通期の予想については、為替の影響とデバイス関連での市況悪化などを理由に、7月予想に引き続き下方修正しています。

20121108fjitu_tuuki


 

富士通のセグメント別の上期決算(第二四半期累計2012年4~9月)

20121108fjitu_2q_2


テクノロジーソリューション事業

  • 売上高:1兆3404億円(前年同期3.2%減)、営業利益:470億円(同13億円増)
  • ・内、サービス事業は、売上高が1兆0892億円(同2.6%減)、営業利益が373億円(同73億円増)
    当事業の内、
    ソリューションSIは、公共、産業分野とも受注好調で、金融端末などのハードウェアの投資の一巡をカバーして回復基調で、売上高は3,807億円(同1.2%増)

    インフラサービスは、国内ネットワーク関連が堅調で計画を上回わりましたが、欧州を中心に海外が低迷して、売上高は7,085億円(同4.6%減)
  • ・他方のシステムプラットフォーム事業は、海外の業績悪化を国内でカバーして、売上高が2,511億円(同5.8%減)、営業利益が96億円(同96億円減)

    システムプロダクトは、クラウド商談の広がりによりソフトウェアが好調で、売上高が1,108億円(同15.8%減)

    ネットワークプロダクトは、通信トラフィックの増加対策やLTEサービスエリア拡大などの通信キャリアの投資加速により、売上高が1,402億円(同3.8%増)

 

ユビキタスソリューション事業

  • 売上高:5,493億円(同:6.5%増)、営業利益:104億円(同60億円増)
  • ・内、PCおよび携帯電話の売上高が4,200億円(同5.4%増)、モバイルウェアの売上高が1,293億円(同10.1%増)
    PCでは低価格化の影響、携帯電話はスマートフォンの新機種投入の効果がありました。
  • ・通期の出荷台数については、PCの700万台(前年度:602万台)、携帯電話の800万台(同800万台)と当初予測を維持しています。

 

デバイスソリューション事業

  • 売上高:2,686億円(同:6.8%減)、営業損益は70億円(同:22億円減)
  • ・内、LSIの売上高1,441億円(同11.5%減)、電子部品1,250億円(同0.9%減)

 

なお、今年4月に開設した中国のデータセンターをはじめ、今後も海外のデータセンターへの投資を引き続き拡充していく予定としています。

 

以上、富士通の第2四半期の業績は、国内を中心に伸ばしましたが、欧州をはじめとする海外事業の落ち込みが大きかったようです。
特に、国内ソリューション関連は、金融分野を除いて全ての領域が好調でした。

中間期としては4年ぶりに黒字となったNECも、国内を中心に業績を伸ばしています。

 

富士通及びNECの両社とも、激しいグローバル競争の中で勝ち抜いていけると信じています

そのためには、国内IT投資の復調、通信キャリアの投資加速、タブレットやスマートフォンなどの飛躍が期待されるうちに、進行中の構造改革と次期成長戦略を実行していく必要があります。

 

例えば、富士通やNECと日本IBMの2011年度のIT事業の売上構成を比較すると、富士通やNECはハード売上に依存している傾向があります。

各社のIT事業の2011年度売上の構成比

        富士通     NEC     日本IBM
ハード      37.5%    46.1%     16.4%
ソフト製品     4.6%      7.7%     15.0%
サービス     57.9%    46.2%     68.6%

※ハード:メインフレーム、サーバー、ストレージ、パーソナルデバイス
※サービス:コンサルティングとSI、アウトソーシング、インフラサービス


各社の歴史も置かれている状況も違いますので、一概にサービス事業にシフトすべきだとは言いませんが、近年のハードの大部分では海外企業に後塵を拝している富士通やNECの奮起を期待しています。

今後とも両社の動向に注目していく予定です。

 

 

参考:当ブログ

・2012.11. 6 国内電機の2012年度上期決算と通期業績予想


・2012.10.28 NECの2012年度上期決算、増収増益で黒字化

 

 

電機とITの決算 ≫ 富士通の2012年度上期決算、海外不振で赤字

 

 

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