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2012/06/13

書籍 スタートアップ!(The Start-up of You) シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣/リード・ホフマン、ベン・カスノーカ(著)

スタートアップ!(The Start-up of You) シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣

リード・ホフマン、ベン・カスノーカ(著)、伊藤 穣一 序文(その他)、有賀 裕子 (翻訳)
出版社:日経BP社(2012/5/24)

Amazon.co.jp:スタートアップ!

 

20120610

人は誰でも自分の人生の起業家だ!

人生に必要なことは、全てスタートアップに詰まっている!


 
 
 
 
 

本書は、

  • 1億人を超える会員数を誇るリンクトイン(LinkedIn)共同経営者兼会長、シリコンバレーの主力ベンチャーキャピタルの共同経営者を兼ねるリード・ホフマン氏
  • 数々の受賞歴を持つ起業家にして投資家、『ニューズウィーク』に寄稿するほか、多くのテレビ番組にも出演しているベン・カスノーカ氏

両名が、自分に投資をして人生を自ら舵取りしようとする方々に向けて、起業家の発想をどの様に活かせるかを説いた一冊です。

 

タイトルは『スタートアップ』となっていますが、「起業」について解説している書籍ではなく、

  • スタートアップのような起業家精神を自分の人生を切り拓くという「自分自身のスタートアップ」を実践するためのヒントを、
  • イノベーションや起業の聖地であるシリコンバレーで、自らも起業家であり投資家である著者たちの豊富な経験から紹介されています。

以下のような不安はないでしょうか?

  • 自分の技能は、変わりゆく市場でどれだけ価値があるだろうか?
  • 未知の隙間分野に進出すべきタイミングは、どの様に読めばよいのだろうか?
  • またとない仕事のチャンスは何か、どの様にそれを活かせばよいのだろうか?

企業を取り巻く環境は激しく変化し、大企業に入社すれば終身雇用で将来安泰というのは過去のものとなりつつある現代、自分のキャリアプランを考える上で指針となります。

変化には、チャンスと難題の両方がつきものです。
今こそ、「『自分のキャリア』をスタートアップと同じように舵取りする」という発想で、行動してみてはいかがでしょうか。

 

「おわりに」より引用:リード・ホフマン氏

わたしたちは生まれながらの起業家である。
しかし、だからといって起業家のような人生を約束されたわけではない。
本能や直感は育てなくてはならない。潜在能力は開花させなくてはいけない。
どんな仕事をするにせよ、人生の方向性を自分で決め、起業家的な技能を活かすことはできる。

問題は意欲があるかどうかである。


 

永遠のベータ版 = たゆまぬ成長を続けていくという決意が込められている

  • 「完成した」は禁句である。
  • 偉大なる企業は進化を怠らないことを心得ている。

 

「起業家」として、自分の人生を切り開くための技能

  • 自分の資産、大志(理念)、市場環境の3つを組み合わせて、競争上の強みを身につける。
  • ABZプランニングの手法を使って、自分の強みを活かすための優良プランをつくり、まわりからの意見や教訓をもとに何度も改良しながら練り上げていく。
  • 実を伴った末永い人間関係を培い、それを土台にして強力なプロフェッショナル・ネットワークを築く。
  • 人脈を大切にし、機転を利かせ、活動を絶やさずにいることによって、機会を見つけたり、生みだしたりする。
  • 仕事上の機会を追求しながら、正確に状況を見極め、賢くリスクをとる
  • よりよい機会を探し、キャリアについてこれまで以上に優れた判断を下すために、情報網から知恵を引き出す

 

自分の強みは、資産、大志(理念)、市場環境で決まる。
→ 互いに比べながら品定めし、実行する。キャリアの分岐点のたびに組み合わせる。
   常に資産を拡充し、競争相手よりも輝いて見えるように、隙間市場に参入する。

  • 資産:ソフトな資産とハードな資産
    → 複数の資産が競争力につながる。自分に投資すれば資産を拡充できる。

    ソフトな資産:知識や情報、人脈や信頼関係、技能や自分ブランドなど
    ハードな資産:現金、手持ち在庫など形ある持ち物
  • 大志:将来に向けて、とても強い願い、アイデア、目標、ビジョンなど
    → 時とともに進化していく
  • 市場環境:上司、同僚、直属の部下など、人の集まり
    → 提供するものは必要とされているか、競争相手より大きな価値があるか

 

あなたのパラシュートは何色?
= 状況が変わりゆく中で、自分のパラシュートはいつまでも浮かんでいられるか?

まずは情熱ありき。職探しはそれから。
職探しを始める前に、情熱、人生の目的、使命など、自分の探しものが何であるかをはっきり意識することが大切である。

 

ABZプランニング:順応性の高いしっかりとしたプランづくり
起業家精神の旺盛な企業や人は、絶えず進化を続けているが、成り行き任せではなく秩序立てて判断をくだす。

  • キャリアプランは、市場環境を踏まえ、自分の資産を活かして、大志の実現するための具体的な手順である。
  • 実践を通して学び、その学びを大切にする。
  • 後戻りの利く小さな賭けをする。2手先をまでを考えてプランをつくっておく。
  • 勤務先に左右されないアイデンティティを保つ。


プランA
:いま競争上の強みを活かしているプラン

プランB:目標や目的、そこにたどり着くルートが変わった場合に採用するプラン

  • これまでに学んだことをもとにして、大きな変更が必要と感じた時。
  • 変更に備えて、ソフト資産を蓄えておく。

プランZ:いざという時の備え。最悪の状態を切り抜けるプラン

  • 一時しのぎのもので、態勢を立て直してプランAをつくる。

 

ベンチャーキャピタリストが投資の対象とするのは、人材とアイデアの両方である。
= どんなチームを築くかで、その会社の良し悪しが決まる。

「こうなりたい」と思う相手と付き合うのが、自分を変える何よりの王道である。

仕事人生での成功 = 自身の実力 + それを十二分に引き出してくれる人脈の力

仲間関係 = ギブ・アンド・テイクを通した運命共同体
あからさまな損得勘定が影を潜め、見返りがあるまでの期間が長くなるにつれて、互いの関係は貸し借りに根差したものから本当の仲間へと変化していく。

  • 折に触れてアドバイスを求める相手。その人の判断を信頼している。
  • その人となら手を携えてチャンスを積極的に分かち合おうと思える。
  • 友人の前で褒める。難題に巻き込まれたら守ろうと努力する。

人脈の価値

  • 仲間、信頼する人脈の結束力と多様性
  • 人脈内を飛び交う情報の鮮度
  • ゆるやかな結びつきの広がり度合い
  • 2次3次のコンタクトとの面識の得やすさ

 

行動や発想の面で特定の習慣を身につければ、よい時期によい場所に居合わせる可能性を高めることができる。

  • 好奇心を発揮して、何かに熱狂する。
  • セレンディピティ
    何か事を起こし、素敵なめぐり合わせを引き寄せ、チャンスが訪れたときに見逃さない。
  • できる限り多くグループや団体に属することで、チャンスとの出会いを増やす。

チャンスが生まれる人脈 → チャンスは人脈の豊かな人のもとに訪れる

  • 一人ひとりが高い資質を備えている。
    グループの良し悪しはメンバー次第、ネットワークの良し悪しは繋ぐ結節点次第
  • 全員がいくつかの共通点で結ばれている。
  • 地理的に近い所に集まっている。情報やアイデアが速やかに行き来している。
  • 強い分かち合いや助け合いの精神がある。

 

長い目で見た場合のリスクへの対処法 = 逆境への強さを身に着ける

  • リスクは敵ではなく、常に人生の一部である。
    リスクについて考えておくことは、飛躍のチャンスをつかむのに欠かせない。
  • チャンスや仕事上の挑戦にはリスクがつきものである。
  • リスクを避けるのではなく、考えた上でリスクをとれば、競争上の強みになる。
  • 多くの人はリスクを大きめに見積もるが、最悪自分の評判が傷ついたり、全てのお金を失ったり、仕事が一切できなくなるようなリスクはとってはいけない。
  • プランBやZに移行できない様な場合、大きなリスクを伴うので慎重に対応する。
  • 「絶対確実」はありえないから、不確実性をリスクと混同してはいけない。
  • 他の人がリスクを誤解しているのなら、自分はそのチャンスを追い求める。
    『みんなが貪欲になっているときは臆病になり、みんなが臆病になっているときは貪欲であれ』ウォーレン・バフェット

 

仕事の可能性 = 人脈 + 環境(自分が暮らす社会)

人脈を大切にする = 新しい現実に順応するための個人戦略の効果が倍増

  • 人脈力をテコにすれば、生き残こりと繁栄が可能になる。
  • グルーバルに活躍するプロフェッショナルは、頼りになる人脈を持ち、それを仕事に活かしている。
  • 仲間は、様々な面で手を差し伸べてくれる。
    競争上の強みを伸ばす、ABZプランを実践する、飛躍へのチャンスを追求する、賢くリスクをとる、情報網を活かすなど
  • 知人や知人の仕事に力を貸す。人脈内で助け合う。


環境 = 風習、制度、人々の間に、起業家らしい生き方を育む風潮

 

プロフェッショナルとして、持てる力を最大限に発揮できる可能性が高い
= 自分への投資、人脈への投資、社会への投資

 

「日本語版まえがき」より引用:MITメディアラボ所長 伊藤 穣一 氏

人生をうまく舵取りしていくには事前のプランも必要だが、それと同時に、人脈を活かして、資源、つて、情報、ひらめきを引き出し、その時々でプランを変更できるだけの俊敏さがなくてはならない。


 

本書では、人脈を維持・拡大するための手段の一つとして、LinkedInが紹介されていますが、著者が共同経営者兼会長であることを考えると仕方がありません。

先日LinkedInは、ハッキングによって約650万件のパスワードが流出し、さらにiOSアプリでユーザーの同意なくデータを集めていた事実が明らかになりましたが、

本書の魅力はLinkedInなどの方法論ではなく、

ビジョンを抱き、仲間との絆を深め、人脈を広げ、市場を読み、リスクをとって、変化の激しい日々をたくましく生き抜き、そこに生きがいを見出す。

起業家精神を持ち、スタートアップの発想を取り入れて、自分の人生を切り開く「自分自身のスタートアップ」という本質的なものです。

  • 環境への順応を通して健全で安定したキャリアを手に入れる。
  • 大勢の中から頭角を現して世界で競争できるプロフェッショナルになる。

特に、これらの目標を達成することに役立つ一冊でした。

 

参考

・The Start-Up of YOU: Rediscovering the Entrepreneurial Spirit in All of Us

 

本書の関連サイト

・公式サイト:The Start-Up of You

LinkedIn

日経BP書店

 

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