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2011/12/03

書籍 「赤字」の海と「利益」の小島

20111118

「赤字」の海と「利益」の小島
事業の4割は不採算なのに改善しないワケ

ジョナサン・L・S・バーンズ(著)、高橋 由紀子(翻訳)

出版社:日本経済新聞出版社

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あなたの会社もムダだらけ!
赤字の穴埋めに、成長事業の利益を使っていませんか?
収益性マネジメントの権威が、会社の利益構造を一変させる方法を伝授!

あなたの会社は「利益」をきちんと管理していますか?

ほぼ全ての企業で、全事業の40%近くが完全に不採算である。
わずか20~30%の事業が企業利益のすべてを稼ぎ出して、赤字事業の損失を埋めており、残りは採算の境界線上である。

本著は、収益性マネジメントの権威として知られ、コンサルティング会社を経営するかたわら、約20年にわたりマサチューセッツ工科大学(MIT)大学院でエグゼクティブ・プログラムの上級講師として教鞭をとっている著者が、ハーバード・ビジネススクールのメールマガジン「ワーキング・ナレッジ」で4年間毎月執筆したコラムをまとめたものです。

「既存事業からもっと利益を引き出す方法」につて、テーマを4つの部に分け、全36章で構成されています。

既存事業を体系的に改善し、最良顧客を獲得し、マネージャーの能力を高め、よく考えられた効果的なマネジメントによって将来の安定を図る方法など、実践的な枠組みを事例を豊富に紹介して解説し、最終的にはリーダーのあり方にまで言及した書籍です。

経営者やCFO(最高財務責任者)だけでなく、部門長や現場の管理職、小売業のオーナーやマネージャーにとって、「利益管理の手法と運営」に限らず「リーダーシップの本質」について学ぶことのできる一冊です。

 

「マス・マーケット」の時代はすでに終わり、「精密標準(プレシジョン:precision)マーケット」の時代に突入したにもかかわらず、多くの企業の管理プロセスや経営情報は前時代に開発されたもので、いまの状況に合っていない。

 

現在使われている多くの事業の成果尺度や予算管理などの管理システムでは、問題があることすらわからず、改善の機会も見えてこない。

ほとんどの不採算あるいは境界線上の事業は、収益管理の3要素(収益マップ、収益レバー、収益性管理プロセス)を使うことによって改善される。

 ・収益マップ:どの顧客、製品、事業が、会社のビジネスモデルに合うかがわかる
  [作成ステップ]①収益性データーベース作成、②顧客のひな形作成、
          ③発見したことを全ビジネスへ展開、④行動計画作成、⑤定着

 ・収益レバー:ビジネスモデルの各要素であり、これを調整することにより、
        適切な顧客を選んで働きかけたり、不適切な顧客を適切な状態に
        変化させたりして、収益性を改善できる
  [重要な収益レバー]営業管理、市場開発

 ・収益性管理プロセス:日常業務活動とビジネスモデルとを同調させるために
        作られる社内のプロセスである
  [基本要素]変革管理、有能な管理職層、マネージャー個人のリーダーシップ

 

多くの企業が10の神話を誤解しているために、本来の力を発揮できていない。
これらのビジネス神話から脱すれば、収益性を徹底的に改善する体系的なプログラムを開発することができる。

 神話1:売上は善でコストは悪
 神話2:顧客が望むものを提供しなければならない
 神話3:営業は売るのが仕事、業務は注文を処理するのが仕事
 神話4:どんな顧客にも、同じように最高のサービスを提供しなくてはならない
 神話5:サプライチェーン統合こそが最大の目標である
 神話6:社員が各自の仕事をちゃんとやれば、会社は繁栄する
 神話7:昇進しても、これまで通りの成功パターンを続ける
 神話8:ビジネスケースによって判断すれば、有効な変革を行うことができる
 神話9:大変革は、危機に陥らないと実行できない
 神話10:うまくいっているものを変えてはならない

 

◇マス・マーケットからプレシジョン・マーケットへの移行

 ・製品志向の競争 → 顧客志向の競争
 ・製品革新 → 顧客管理とサプライチェーンの革新
 ・広範な市場ターゲティング → 精密照準の顧客ターゲティング
 ・定期的に予算と計画の調整をするだけの別々の部門
  → 重複した責任範囲をもち、断続的に調整をする部門への機能統合

 ・マーケティングの4P(製品、価格、プロモーション、流通)
  → 4P+収益性(Profitability)

  5つつめのP:収益性(Profitability)
   業務能力に見合った顧客選択、顧客の投下資本利益率改善に貢献、
   ベンダー管理在庫などのサービスを開発し、顧客と自社の費用を削減

 

◇プレシジョン・マーケット時代

・マネージャーに求められる能力 = 顧客管理、サプライチェーン管理、変革管理
・CFOの役割:収益マップの作成、組織的プロセスの作成、収益性管理への移行
・CIOの役割:変革の戦士、プロジェクト選択、変革管理、ビジネスマインド
・リーダー:自分が情熱をもつ分野で足跡を残す人
 [特性]情熱、大局を見る眼、創造性、物事をまとめる能力、チームワーク、
     不屈の精神、心が広い、高潔さ

◇効果的な管理プロセス作成の法則

1.根底にある問題を見極める
2.人間関係作りを、それが必要になる前から始める
3.分析に多くの人を巻き込む
4.「ショーケース」を作る
5.目的は戦争に勝つことで、一つひとつの戦闘に勝つことではない
6.いくつかのボールでゲームをする
7.変化を定着させる

 
 

目次

第1部 「利益」とは何か

 ・不採算性が、これほど根付いてしまったのはなぜか
  1章 だれが収益性を管理しているのか
  2章 売上は善でコストは悪か - ビジネス神話を検証する
  3章 「プレシジョン・マーケット」の時代

 ・マネージャーは、この状況にどう対処すべきか
  4章 戦略の三本柱
  5章 「不適格な顧客」を探せ
  6章 利益を探せ

 ・成功事例
  7章 デルの成功 在庫管理ではなく収益性管理
  8章 プレシジョン・リテイリング

 ・CFOの役割とは
  9章 CFOの新しい役割 - CPO(最高収益性責任者)

 ・なぜこれが不況の時代に重要なのか
  10章 不況がもたらす機会

第2部 営業は「利益」のために

 ・営業プロセスに焦点を絞って改善するには
  11章 顧客管理 - 営業術か「科学」か
  12章 収益性中心の営業
  13章 営業チームはベストプラクティスで活性化させる
  14章 潜在性に基づく売上予測

 ・会社は、いつどのように顧客との密接な関係を築くべきか
  15章 あなたの会社は爬虫類型か、哺乳類型か
  16章 独創的な顧客サービス
  17章 顧客との業務パートナーシップ
  18章 製造業は関連サービスを安売りするな

第3部 オペレーションは「利益」のために

 ・複数のサプライチェーンをもつことがなぜいいのか
  19章 ウォルマートのサプライチェーン管理
  20章 サプライチェーンが一つしかない?

 ・サプライチェーンと業務管理が、どのように費用削減、利益上昇につながるのか
  21章 顧客サービスのジレンマ
  22章 商品フロー管理によって利益を生み出す
  23章 顧客サービスを成功させる
  24章 受注生産方式で儲ける

 ・サプライチェーン責任者が、会社経営に影響力が大きい理由
  25章 サプライチェーンの生産性を向上させる

第4部 リーダーシップは「利益」のために

 ・マネージャーは、どのようにパラダイムシフトを主導すればよいか
  26章 パラダイムシフトに挑戦する
  27章 変革管理
  28章 有能なチェンジ・マネジャー

 ・顧客やサプライチェーンに大きな変革を起こすには、どうすればいいか
  29章 顧客のなかにパラダイムシフトを起こす
  30章 サプライヤーを資源として活用する

 ・有能な管理職チームを作り出すもっとも有効な方法
  31章 適切なレベルのマネジメント
  32章 ミドル・マネジャーの能力を引き上げよ
  33章 企業文化変革のための行動トレーニング

 ・すぐれたマネージャーやリーダーになるには、どうすればいいか
  34章 CIOは変革の戦士となれ
  35章 巧みなマネジメント
  36章 リーダーシップの本質

エピローグ みなさんにとって次は・・・・

 
 
 

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