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2010/12/25

書籍 世界経済を破綻させる23の嘘

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世界経済を破綻させる23の嘘

ハジュン・チャン (著)、 田村 源二 (訳)

出版社:徳間書店

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マネー、自由、貪欲、格差についての常識・通説を破壊し、新しい世界経済の流れを読み解く!

これらは全部ウソか錯覚である!
・市場経済では誰もが能力に見合う賃金をもらえる
・インターネットは世界を根本的に変えた
・インフレを抑えれば経済は安定し、成長する
・世界は脱工業化時代に突入した
・教育こそ繁栄の鍵だ
・今や努力すれば誰でも成功できる
・金融市場の効率化こそが国に繁栄をもたらす
・良い経済政策の導入には経済に関する深い知識が必要だ

本著は、「ケンブリッジ大学の奇才」と評され、ノーベル賞に最も近い経済学者とされているハジュン・チャン(1963年ソウル生まれ)が、「自由市場者の口から決して語られない、資本主義(資本制経済)の最も重要な真実」を考察し、権威ある学者たちの掲げる「経済常識」の欠陥を指摘したうえで、諸問題を改善するための具体的な提言を各章で展開しています。

その対象となっている国々も、欧米のみならずアジア・アフリカ圏にまで、幅広く検証されています。

また、経済と社会を組み立てて運営する方法を徹底的に再検討することの必要性を訴え、「むすび」では「経済システムを設計し直す際に忘れてはならない原則」を8つ挙げています。

経済学の書籍は、通常単なる教養の要素が強いのですが、本著は全てのリーダーが読むべき実践書だと思います。

 

問題や限界はあるものの、資本主義は今なお人類が生み出した最良の経済システムである。

この30年間、世界を支配してきた「自由市場資本主義」という資本主義の特殊な一つのバージョンにすぎない。
それは、この30年間の記録を見ればよくわかるように、資本制経済を運営する唯一の方法でもないし、絶対に最良の方法でもない。
資本制経済はもっとうまく運営されるべきだし、それを可能にする方法はある。

 

政府はつねに介入しているのであり、自由市場主義者にだって誰にも負けないほどの政治的動機がある。

富める国と貧しい国で賃金格差が生じる最大の理由は、個人の生産性の違いではなく、移民を抑える政策のせいである。
もし誰もが自由に移民できる状況なら、富める国の労働者のほとんどが、たぶん、いや、きっと、貧しい国の人々に取って代わられることだろう。
要するに、賃金はおもに政治的に決定されるものなのである

インターネット革命は(少なくともいまのところ)、洗濯機をはじめとする家電製品が起こしたほど大きな経済的・社会的変化をもたらしていない

わずかな例外をのぞけば、イギリスやアメリカをも含めた富裕国のすべてが、保護貿易、補助金などを組み合わせた政策によって富を手に入れた。

アウトソーシングされたとたん、それはサービスに分類され、サービスの生産量が実際には増えていないのに統計上増えてしまう。

生産性向上のスピードが遅いサービス部門のほうが優勢になった経済では、全体の生産性向上のスピードも落ちてしまう。

なぜ、国がちがうと同額で買えるもの(購買力)がこれほど違ってしまうのか?
それは基本的には、市場為替レートがおおむね貿易財・サービスの需給によって決まるのに対し、購買力のほうは輸出入されるものだけでなく、その国のすべての財・サービスの価格によって決まるからである。

貧しい国を貧しくしているのは、個人レベルでの起業家精神の欠如ではなく、生産技術や発達した社会組織(とくに現代的企業)の欠如のせいである。
マイクロクレジットの問題点がどんどん明らかになってきているのも、個人レベルでの起業家精神の限界を示している。

富裕国では、高等教育へのこだわりすぎが緩和されないといけない。
このこだわりすぎで不健全な学位インフレが発生し、多くの国で高等教育への過剰投資がおこなわれることになるからだ。

失業のリスクがあったり、ときどきスキルの学び直しが必要になったりしても、それで生活が破壊されないとわかっていれば、人々はそうしたことを受け入れることをいとわない。
だからこそ、大きな政府は人々を変化に対して前向きにさせることができ、それによって経済を活性化させられるのである。

 

【経済システムを設計し直す際に忘れてはならない原則】

原則1:資本主義はいろいろ問題があるにせよ、それにまさる経済システムはない
原則2:人間の合理性には大きな限界があることを認識して、新しい経済システムを
     構築すべきだ
原則3:人間の「悪意」ではなく「最良」を引き出せるシステムをつくるべきだ
     自分たちは無私無欲の天使ではないと認識しつつ
原則4:報酬は必ずその人の価値によって決まる、という思い込みを捨てる
原則5:「ものづくり」をもっと重視する必要がある
原則6:金融と実態経済のバランスをもっと良くする必要がある
原則7:政府は大きく活発になる必要がある
原則8:世界経済システムは発展途上国を不当に優遇する必要がある

 

【目次】

はじめに 経済の「常識」を疑ってみよう
第1の嘘 市場は自由でないといけない
第2の嘘 株主の利益を第一に考えて企業経営せよ
第3の嘘 市場経済では誰もが能力に見合う賃金をもらえる
第4の嘘 インターネットは世界を根本的に変えた
第5の嘘 市場がうまく動くのは人間が最悪(利己的)だからだ
第6の嘘 インフレを抑えれば経済は安定し、成長する
第7の嘘 途上国は自由市場・自由貿易によって富み栄える
第8の嘘 資本にはもはや国籍はない
第9の嘘 世界は脱工業化時代に突入した
第10の嘘 アメリカの生活水準は世界一である
第11の嘘 アフリカは発展できない運命にある
第12の嘘 政府が勝たせようとする企業や産業は敗北する
第13の嘘 富者をさらに富ませれば他の者たちも潤う
第14の嘘 経営者への高額報酬は必要であり正当でもある
第15の嘘 貧しい国が発展できないのは起業家精神の欠如のせいだ
第16の嘘 すべては市場に任せるべきだ
第17の嘘 教育こそ繁栄の鍵だ
第18の嘘 企業に自由にやらせるのが国全体の経済にも良い
第19の嘘 共産主義の崩壊とともに計画経済も消滅した
第20の嘘 今や努力すれば誰でも成功できる
第21の嘘 経済を発展させるには小さな政府のほうがよい
第22の嘘 金融市場の効率化こそが国に繁栄をもたらす
第23の嘘 良い経済政策の導入には経済に関する深い知識が必要
むすび  世界経済はどう再建すればよいのか

 
 

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