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2010/08/10

書籍 プラットフォーム戦略

20100810

プラットフォーム戦略

平野敦士カール、アンドレイ・ハギウ(著)
出版社:東洋経済新報社

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21世紀の富は、プラットフォームから生まれる。

Google、アップル、Amazon、楽天、Twitter、Facebook、任天堂・・・
21世紀も高成長を続ける企業に共通する「プラットフォーム戦略」とは何か!

「プラットフォーム戦略」とは、
多くの関係するグループを「場」(プラットフォーム)に乗せることによって、
外部ネットワーク効果を創造し、新しい事業のエコシステムを構築する戦略。

本書は、史上最年少でハーバード・ビジネス・スクールの准教授になったアンドレイ・ハギウ氏と、NTTドコモで「おサイフケータイ」を成功に導いた平野敦士カール氏が、世界中のビジネスの中から失敗や成功事例をもとに、プラットフォーム戦略のフレームワークを解説しています。

平野敦士カール氏の前著「新・プラットフォーム思考」が、他とのアライアンス(連携)で大きな成果を上げるための「新しいリーダー思考と仕事術、新時代のチームづくり」を解説しているのに対し、
本書は、企業戦略としての「勝つためのプラットフォーム構築」を解説しています。

プラットフォームという新たな切り口からの考察であり、また平易な表現で記述されていますので、一般企業の戦略担当やマーケティング担当者の方々が基本的なビジネスモデルを理解するのにお薦めです。

しかし、各フレームワークの実践的な手法などまでは掘り下げられていないので、ネットビジネスを具体的に取り組んでいる方にとっては、物足りないかもしれません。
むしろ、フレームワークを使って自社ビジネスを再確認し、自社のプラットフォーム戦略を自分で考えるべきではないかと思います。

 

プラットフォーム戦略活用とは、
 ・多くの関係するグループを「場」(プラットフォーム)に乗せ、
 ・マッチングや集客など、様々な機能を提供し、
 ・検索や広告などのコストを減らし、
 ・クチコミなどの外部ネットワーク効果を創造することで、
  新しい事業のエコシステムを構築する戦略である。

プラットフォーム戦略思考とは、
 ・多様な考え方を理解し、顧客のニーズを把握するだけでなく、
  その場で問題解決を行う思考を持った社員
 ・自社の製品やサービス、国内外や顧客の動向を理解し、戦略として経営者に
  フィードバックできる人材。そのビジネスモデルを構築できる社員
 ・企業の枠を超えたアライアンスを推進できるコミュニケーション力、人脈力を
  持った人材

自分には特に魅力的なサービスがなくても、魅力的なメンバーを集めることができれば、その「場」(プラットフォーム)も魅力的なものになる。

しかし、ただ多くの企業を集めて「場」を作るだけでは、プラットフォームは成功しない。
 ・プラットフォームを、どの様な順番で、いかに作るか
 ・成功しても、さらに進化させるにはどうすればよいか
 ・他のプラットフォームに参加する場合、どこに気をつけるべきか
を学ぶ必要がある。

プラットフォームの5つの機能
 1.マッチング機能
 2.コスト削減機能
 3.検索コストの低減機能(ブランディング・集客機能)
 4.コミュニティ形成による外部ネットワーク効果・機能
 5.三角プリズム機能

プラットフォーム構築のフレームワーク
 1.事業ドメインを決定する。
  社会の変化、ライフスタイルの変化という大きな流れをとらえる。
 2.ターゲットとなるグループを特定する。
 3.プラットフォーム上のグループが活発に交流する仕組みを作る。
 4.キラーコンテンツ、バンドリングサービスを用意する。
 5.価格戦略、ビジネスモデルを構築する。
 6.価格以外の魅力をグループに提供する。
 7.プラットフォーム上のルールを制定し、管理する。
 8.独占禁止法などの政府の規制・指導、特許侵害などに注意を払う。
 9.常に「進化」するための戦略を作る。

 

他のプラットフォームに参加する際には、以下の主催企業の横暴の可能性を想定しおき、場合によっては離脱し自らのプラットフォームを構築する必要がある。
そのためにも、自社のプラットフォーム戦略を明確にしておく。
 ・利用料値上げのリスク
 ・プラットフォーム主催企業が垂直統合するリスク
 ・プラットフォーム主催企業が顧客との関係を弱体化させるリスク

最悪離脱する場合を想定して、自社が被る危険性があるデメリットを最小限にするための条件を契約書などで事前に明らかにしておく。
しかし、プラットフォーム主催企業の意志決定に対して、自社が強い影響力を持っているかどうかで、対応方法は異なる。

プラットフォーム主催企業の横暴に対抗する方法として、「フリー、オープン化」という「負けない戦略」がある。

プラットフォーム戦略こそが、日本企業復活の処方箋である。
はじめから「グローバル市場を視野に入れた」ビジネスを展開することが重要で、そのためには、経営とITに精通した、そして語学に堪能な人材育成が必要である。

 

―――――――――― 私 見 ――――――――――

昔は、井戸端、魚屋や八百屋さん、商店街、合コンなど
近年では、インターネットを利用した、
マーケットプレイス、マッチングや比較サイト、ソーシャルネットワークなど、さらにiPhoneやiPadなどの端末機も含め
様々な「場」(プラットフォーム)があります。

そこでは、相対取引、参加や紹介の手数料、広告料などの収益モデルがあります。

そして、その「場」に呼び込む手段として、紹介やクチコミ、検索やリンクでリーチを上げるなどがあります。
一方、フリーやオープン化という戦略で対抗する企業もあります。

いづれにしても、多くの顧客を集め、「場」を活性化し、その「場」にしかない魅力的なサービスを提供する。
このような「場」にこそビジネスチャンスがあり、多くの企業が魅力を感じる。

この「場」を主催するのが「プラットフォーム戦略」だと思います。
しかし、単にプラットフォームを作れば、それで成功するというものではなく、
・自社の強みとなるサービスを創出し
・そのサービスを活かせるプラットフォームは何なのか
・どんな手段で構築するのか
・どの様にして、維持拡大していくのか
など、従来からの戦略論に加え、このプラットフォーム戦略を加えて考えていくことが有効ではないかと思います。

そして、その戦略を考え推進していく人材の存在が重要ではないかと思います。

 

動画:プラットフォーム戦略【ワールド・ビジネス・サテライト 2010年7月27日】
    平野敦士カール氏も出演。プラットフォーム戦略について解説されています。

参考:たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考
    [2009年12月 朝日新聞出版]

 
 

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