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2005/03/05

テレワークの現状と推進の意義

テレワークについては、1988年から近畿圏整備計画や首都圏整備計画等の大都市圏の整備計画おいて必要性が述べられてきています。

特に首都圏における労働力の人口は、1995年時点では約2,210万人で、今後の高齢化の進行により2015年においては75万人程度減少すると見込まれています。

これに対して、女性や労働力率を上昇させることにより、2015年においては少なくとも1995年と同程度の約2,210 万人が維持されると見込まれています。

そのためには、業務の諸機能の分散やテレワークの推進により、高齢者や女性が自宅近傍で就業機会を確保し、職住の近接が実現することによる就業形態の多様化と就業の選択肢を拡大していくことが不可欠であるとしています。

そこで、この就業形態の多様化という狙いから派生した期待としては、以下の事項が考えられます。

①長時間の通勤の削減等の大都市問題の解消

②通勤や業務交通をテレワークという通信手段が代替することにより、地球の環境負荷の削減・低減

③女性や高齢者の就業の促進による人材確保や労働力確保

④地方における就業機会の増大による地域の活性化

⑤個人の能力やライフスタイルに対応したフレックスな働き方の実現

 

また「e-Japan 戦略Ⅱ」中では、2010年までにテレワーカーが就業者人口の2割(約1,300万人)となることを目指しており、政府をあげてテレワークの普及・促進に取り組んでいる状況です。

2002年の調査ではテレワーク人口が408万人であり、これは週1回相当分ぐらいテレワークをしているという人が2010年に1,300 万人になるためには、内部に女性や高齢者が労働力として重要な役割を現在以上に占めるようになると考えられます。

その中で特に女性のテレワーク人口は、2002年で104 万であったのが2010年には457 万人になると予想されています。

一方、高齢者については60~64 歳を「シニアテレワーカー」と言われていますが、2002年の22 万人に対し2010年には111万人になると予想されています。

その内の約1割は、テレワークという働き方があることで働けるようになったという純粋な効果もあると予想されています。

以上の状況を考慮すると、テレワークを推進することによる様々な効果を期待することができます。

さらにテレワーカーというのは在宅で勤務したり、自宅の近くの事務所で勤務するということであることから、以下の社会的な効果があると考えられます。

①特に大都市で見られる長距離通勤の削減

②長距離の通勤が削減されるということは、それ自体が特に通勤のラッシュ緩和

③自動車からのCO2温室効果ガスの排出削減

④特に大都市で大きな地震が起こった場合には、帰宅困難者が出ると言われているが、地震発生時に在宅勤務をしていれば帰宅困難者にならずに済む

 

この様な社会的な効果の他に、総務省「テレワーク人口等に関する調査」(2002年3月)や国土交通省調査等から考慮すると、在宅勤務を含めたテレワークの事業主・労働者側の効果は以下の通りであると考えられます。

①事業主側効果:「仕事の生産性・効率性の向上」、「オフィスコストの削減」、「優秀な人材の確保」等

②労働者側効果:「仕事の生産性・効率性の向上」、「通勤に関する肉体的、精神的負担が少ない」、「家族との団欒が増える」等

 

特に「仕事の生産性・効率性の向上」に関しては、事業主からは在宅勤務の方が職場における場合よりも業務成果がかなり高いという評価があり、同様に労働者からも私生活が確保されている自宅において一人で業務に携わる方が、職場において行うよりも精神的負担が少なく、かつ集中できる時間が長く続くという評価もあります。

また「通勤に関する肉体的、精神的負担が少ない」に関しては、事業主からは育児・介護等の事情により有能な人材が離転職することを防ぐことが可能であり、かつ職場復帰も比較的早期に実現できるとの評価があり、同様に育児期の児童を抱える労働者からも通勤に係る時間を家庭に対する時間に充てることができ、仕事と家庭の両立を図ることができるとの評価もあります。

 

一方、米国ではすでに3~4000万人のテレワーク従事者がいると言われおり、ヨーロッパの各国でも10年以上前から普及している。ここで米国のテレワーク導入効果を確認すると、以下の通りです。

①事業主側効果:「生産性の向上」、「企業の評価・信頼性の向上」等

②労働者側効果:「生産性の向上」、「ワークライフ・バランス」、「自分の時間が持てる」等

特に特徴的なのは、テレワークを制度として取り入れている企業が、新しい働き方に配慮をしているのだということが分かると、企業の評価につながるということです。

以上からテレワークの推進は、労働者・事業主の両者にとって効果があると考えられ、IT技術の進展とITインフラ基盤の整備に伴いテレワークを推進していくべきであると考えています。

 

テレワークに関する考察

1.テレワークの現状と推進の意義

2.テレワーク導入に向けての課題

3.労働法適用のポイント

4.労働法適用の注意点

5.テレワーク推進に向けての提案

 

 

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